最近ではユニークな建物も多く、様々な材質の屋根材が用いられています。
新素材のものも、たくさん展開されています。
その反面、時代の流れとともに需要が落ちている屋根材などがあるのも事実です。
ここでは「銅板屋根」について紹介していきます。
銅板屋根とは
「銅板屋根」と聞いて連想するものは、お寺などの屋根を思い出す方が多いのではないでしょうか。
実際に最近では「お寺」の屋根でしか、ほぼ見かけなくなってしまったのが「銅板屋根」です。
実は、かつては「屋根を銅板で葺けば一生物」と言われていたほどの屋根だったのです。
古くから日本家屋の屋根として使用され、銅板屋根は日本の住宅に非常に適していると言われている材質なのです。
この「銅板屋根」の材質は一目瞭然の「銅板」です。
銅板を用いた金属屋根です。
しかし今では、寺や一部の豪邸を除いて一般住宅では、ほとんど用いられることがなくなっています。
銅板屋根のメリット
銅板屋根には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
まず銅板屋根は、非常に耐久性が高い屋根材です。
同じ金属の屋根材でも、トタンやガルバリウムの場合にはしっかりとメンテナンスを行ったとしても、トタンでは20年、ガルバリウムでは30年ほどで屋根を交換しなければいけません。
しかし、銅板屋根の場合にはメンテナンスも不要で60年以上、交換が必要ないとされているのです。
非常に薄く、軽いという特徴があります。
そのため建物に与える負荷が少なく済みます。
地震の多い日本において屋根が軽いということは、とても大切なことなのです。
お寺などの屋根を見ると緑色になっているのを見かけますが、このように時間が経つにつれて緑青色へと変化していき、味のある風合いとなります。
銅板屋根のデメリット
銅板屋根の最大のデメリットは、その値段の高さにあります。
材料面だけで見ても、他のものと比べて3~5倍と、とても高価です。
たとえメンテナンスが不要で60年以上も長持ちすると言っても、イニシャルコストが跳ね上がってしまいます。
最近では、そのコストの高さから一般住宅への施工がほとんどなくなってしまったこともあり、銅板屋根を扱える業者が少なくなってきています。
材料費だけでなく、施工費用も他の屋根材に比べて高額となってしまいます。
もうひとつのデメリットが熱伝導率の高さです。
調理器具にも使われる「銅」は熱伝導に優れているため、屋根材に使用する際には断熱対策をしっかりと施す必要があります。
まとめ
屋根材と言っても、様々なものがあります。
用いる材質によって特徴が異なります。
全面を同じ材質にするのではなく、デザインによってポイント使用するなど、特徴をしっかりと把握しておくことでデザインが広がります。
銅板も高価な素材ですが、オシャレに用いることができればいいでしょう。