今でこそスレートやサイディングなど様々な材料がありますが、日本家屋の屋根には「瓦」が多く用いられてきました。
そんな日本人には、親しみの深い「瓦」にも様々な種類があります。
日本瓦、セメント瓦、モルタル瓦などです。
それぞれに特徴がありますが、ここでは「セメント瓦」について紹介していきます。
セメント瓦とは
瓦にも様々な種類があります。
粘土を高温で焼きあげて作られた「陶器瓦」や「いぶし瓦」、陶器瓦が軽量化された「軽量防災瓦」、「セメント瓦」「コンクリート瓦」「モニエル瓦」、最近では「樹脂セメント瓦」なども展開されています。
では、セメント瓦とはどのような特徴があるのでしょうか。
セメント瓦とは、その名の通り「セメント」で作られた瓦の形状をした屋根材のことを指します。
もう少し説明すると、セメントと川砂を混ぜ合わせて作られています。
30年ほど前に、このセメントを主成分とした「セメント瓦」が流行したのです。
阪神大震災において瓦の重みで家屋の倒壊が起こったことで、瓦の需要は著しく低下しました。
しかし、アスベスト屋根の使用が禁止され、軽量のセメント瓦が発売されたことにより、再び注目が集まりました。
セメント瓦のメリット
セメント瓦のメリットは、耐用年数の長さとコストパフォーマンスの良さにあります。
デザイン性の高さと、耐火性に優れているというポイントも挙げられます。
いわゆる「日本家屋」のようなイメージの瓦だけでなく、洋風のデザインも展開されており、形状、カラーなど様々あります。
イメージ通りの屋根に仕上げることが可能です。
セメント瓦の素材はセメントと川砂でできているため、とても燃えにくいのが特徴です。
この優れた耐火性は、火事の際の炎の燃え広がるスピードを緩めてくれます。
セメント瓦のデメリット
セメント瓦のデメリットは、衝撃に弱いこととメンテナンスが必要であるということです。
セメント瓦はセメントでできているため、ヒビや割れる可能性があります。
台風などで飛来物があった際などに、何らかの衝撃が加わると割れが生じてしまい、雨漏りの原因となってしまいます。
和瓦と異なり表面が塗装されているため、定期的なメンテナンスが必要となってきます。
劣化をそのままにしておくと、雨漏りの原因になります。
まとめ
メリット・デメリットをしっかりと把握して、屋根材の種類を選びましょう。
屋根は非常に重要な建物のパーツなので、長期でメンテナンスを行うことも考慮に入れておく必要があります。
セメント瓦にも最近では樹脂セメントなど新素材の展開もあり、さらに選択の可能性が増えてきているので、しっかりと見極めましょう。