公益社団法人日本建築士会連合会青年委員会

建築士会の全国各地活動報告および連合会青年委員会からのお知らせ

村松(静岡士会)東海北陸ブロック青年 元運営委員長より(その2)

その1の情報に加筆という形で提供頂きました。

パーテーションの9割は有効活用して、喜んでもらいました。

時間がかなりたっていたので、隣とのコミュニケーションができていたので、ほとんど 腰高のローパーテーションとして加工組み立てしました。

■実際、現場で話を聞くと誰でもできる小さなサポートがあります。

「整理整頓できるダンボール箱が三つほしい」
「あの人はもうすぐ、ここを出るから、布団一枚分向こうに広げられるか?」
「ここの仕切りを補強できる?」
「建築士? あんた、どっからきたの? ・・・ じゃ、ここは引き戸がいい」
「ドアじゃ通路に出るとき不便でしょ」
「ガムテープもらえる?」
「こういう箱つくってくれない?」
「ここ、しきって、観音開きになる?」

膝をついて、同じ目線で、ゆっくり話しかけると、だんだん、会話になります。
そこで、いろいろな愚痴が出てきて、いろいろ聞いてあげます。
たぶん、聞いてる時間のほうが長いです。
そうすると、最初は、冷たい視線で
「仕切りも何にもいらない。」「いま忙しい」「後にして」などいいますが、だんだん

心を開いてくれます。そして上記のような注文(笑)をいただきます。

受注できると、着工し、お届けし、さらに作りながら会話します。
「自宅から、免許書なんか持ち出せました? ご家族は?」 など
で、それを見ていた、さっきの冷たいおばさんも「あんた、この箱くれる?」
「ここだけ、仕切れる?」「追加があるんだけど」など、
あちらこちらから、いろいろ出てきます。

建築ボランティアにきたものとして、うれしい受注です。(笑)
周りが興味津々に現場を見ているので、受注が増えます(笑)
ある意味、ビジネスとまったく同じです。
僕は積極的に営業(笑)をかけ、受注したら、仲間や一般ボランティアに引き継いでもらいます。
最終日は、自分のやり方を皆がまねをして、たくさんの受注ができました。

事務局や物資のある場所から、一番遠い部屋は、何も仕切りがなかったので
建設ラッシュのようになり、一般ダンボールを山のように運びました。
最後は時間オーバーで、箱だけくみ上げて、自由にお持ちくださいと看板を残し、
ガムテープもおいておきました。したがって心残りがあります。

医師、行政、一般ボランティアとのコミュニケーションができてくると
やるべきことが山のように生まれます。摩擦も起きますが、充実感があります。

■必要な人材は、行政と避難者との間に立つ継続的なボランティアさんと感じてます。

避難所の人数に寄りますが、ビックパレットのような場所は行政人数が極端に少ないです。
そして、どうしても数的な考えで処理されます。三食×1600人  3人個室だと何部屋
仮設トイレが何個で、相談所が、仮説住宅が、保険が、雇用が・・・・

提案として、例えばですが

現地サポートできる一般ボランティアや専門ボランティアを雇用して、
継続的に避難所にいてもらう。NPO連携も有効でしょう。
ポイントは「ボランティア精神の高い人」を雇用する。当然、避難地で寝袋宿泊?。
一般の行政マンではできない細かなサービスができます。(マジメニ!)
民主党は雇用対策で、ビックリするほどばらまきをしてきましたが、
今回こそ生かすべき税金と感じてます。(建築士会とかんけいないですが)

応急危険度判定は「要請なし」と福島県から言われた静岡県ですが
やるべきニーズは現場に落ちてると感じました。
建築士が、避難所などに足を運び、ニーズを「探し当てる!」ことが大切と感じてます。

福島の建築士会さんとどう連携すべきか?
早急な対応が必要と感じます。待っていても、時間は解決してくれませんので。

私が帰るときに、自治についてのとりまとめをするようでした。
廊下にいる人は難しいかもしれませんが、小さな部屋では、互いのコミュニケーションができているところもありました。
大部屋は、人数が多く大変さを感じます。ここに、仲介役がいると助かるでしょう。
つまり、部屋を取り仕切る代表ボランティアみたいな人です。

というのも、昼間はいない、夜だけ寝に帰ってくる人もいるからです。
仕切りやスペースの問題も、隣がいないから、即答できない人が多かったです。
人の顔と名前がつながらないと、単なる「被災者 女性65才 健康」というデータしか集約できません。
現場では、地道な活動もしており、誰がどこにいるのか?だいたい把握してるようでした。

それでも、目が行き届かないと感じます。
もっと細かなケアが必要です。
できれば、部屋の代表者(自治会長、組長、班長)などや役割を与えるべきでしょう。
そこには、密接なコミュニケーションが必要です。

幸か不幸か、背の高いパーテーションはコミュニケーションを断絶させています。
中には、坂さんが作った、カーテンの個室に行きたがらない人がいます。
「もう、移動はイヤだ」「気を遣う」というわけです。高齢者にその傾向があります。
家族世帯は、パーテーションを望まれます。高齢者はやはり、孤独感が強いです。
快適感は人によって全く異なり、また、「がまん」の壁が快適という錯覚をさせているケースもあります。

混み合った被災地では、ダンボール区画整理がたいへんなようで、管理側は苦労しています。
避難経路をふさぐ、ダンボール部屋の退去に時間をかけていました。
そのため私たちの環境改善をありがた迷惑に感じられることもあります。
環境がよくなれば、移動したくないからです。
だから、管理側は余分な物を作らないでという気落ちです。当然、摩擦が起きます。

でも、摩擦をおそれていると、改善は遅れると思います。
ここでは会議している余裕はないのです。

管理側の心理状態は仕方ないと思います。
とにかく、いろんなボランティアが来ますので。
一つの例えとして被災者からの苦情ですが、犬を連れてきて、「さわれ」というそうです。
一種の精神的な安定を提供しているのでしょうが
ノロウイルスが感染しないよう、アルコール消毒や衛生管理に気をつけている現場では、正直迷惑です。
その、避難者も、犬嫌いか?「きたなくてさわれねぇ、」と怒ってました。

また、当日は施設の横で、大きなスピーカーで応援のダンスをしてる集団がいたり、
野球を子供たちとしようと、プロ野球OBがやってきて遊んであげて、
野球用品もをごっそりおいていきました。
(でも、誰もその後は遊ばないでしょうし、物はお蔵入りでしょう)
みな、イベント的にボランティアして帰ります。
また、「がんばれ」などと言われるのが、一番むかつくんだよ っと怒ってました。
人それぞれですが、リアルな話を、初日からがんがん聞きました。

ただ、仲間が近くの30人規模の避難地にも行きましたが、そこは
わきあいあいとやっている様子だと言ってました。
ゆとりがあるので体育館の中央は子供が遊び、家族が壁際にいる配置だったとか。
パーテーションも不要だと。 状況によってニーズは全く異なるとも思いました。

報道されている避難者の「がまん」は最高潮です。が、見えてきません。
現場のこまめなニーズに細かく対応することが避難地の「住環境」をよくすると思いました。
また、ニーズを「探し当てる」ことがなかなか大変です。
情報やソフトの支援を配慮した、ハードの支援がないと、意味がないとも感じました。
山積みの使われない支援物資が物語っています。でも、状況的に、現場を攻めることもできないと思います。

建築士が、その状況を打開できる一助になると感じています。
一番難しいのは「継続的に」です。現場でも言われました。
現場のボランティア医師に「来週もこいよ」「くるよな」って言われ、正直、返答できませんでした。
気持ちは、毎週でもお手伝いしたいのですが。

■建築ジャーナルに出てくる、お風呂を提供してる斉藤さんの取り組みなどは
ほんとすばらしいなと思ってます。自分もいろいろ調べて知っていたのですが、
なかなか真似できません。ああいう方をサポートするのも一つかもしれませんね。

村松さん、情報提供ありがとうございました。

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